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都市型ファーマシー業態で東京市場に進出したコスモス薬品

九州からチェ―ン展開が始まり、中・四国、近畿、中部にまで出店エリアが拡大してきたコスモス薬品の成長が止まらない。19年5月期には売上高は6000億円を突破、今後東日本でも店舗展開が進めば、売上高は1兆円を超える可能性が大きい。

コスモス薬品は、ルーラルエリアに売場面積600坪を超える大型ドラッグストアを展開、食品構成比も高かった。同社が成長するきっかけになったのは、スーパーマーケットが進出できないような人口の少ない地域に加工食品だけではなく、生鮮食品や日配まで品揃えし、SMの機能を取り込んだことが大きい。ことに九州では、寿屋、ニコニコドーの大手2社が相次出倒産、食品を供給する店舗が一時期少なくなったことも大きく影響している。

東京市場にはサンドラ、マツキヨ、セイジョーの小型店をライバル視

しかし,今年5月から始まった東京での出店は、これまで福岡、大阪、広島などで5店舗展開していた都市型店舗のファーマシーでの出店となった。広尾、中野、西葛西に50坪前後の小型店舗を出店した。その店舗形態は、サンドラッグ、マツモトキヨシ、ココカラファイン(セイジョー)などの医薬品、化粧品などのウェイトの高い店舗フォーマットだ。1店舗当たりの売上高はそれほど大きくないが、利益率の高い店舗だ。DgSチェーンは全般的に利益率の高い企業が多い。逆にいうとDgS業態の高利益体質を支えているのは、この都市型ファーマシー店舗であり、5~6%という日本の小売業には珍しい高収益企業が続出する結果になった。
ところが、DgSチェーンの利益源だった都市型ファーマシー業態を脅かす店舗が現れた。コスモス薬品が東京で出店を始めた小型ファーマシー店舗だ。まだ3店舗だけなので、サンドラやマツキヨの埋もれているが、同店の価格インパクトは大きい。
たまたま買う必要があり、花王の「リンスのいらないメリットシャンプー」の詰め替え用を飼ったのだが、コスモス薬品中野店は、1割引きキャンペーンをやっていたこともあり、税込み約350円。それに対してサンドラッグ約500円、マツモトキヨシ約550円(いずれも税込み)と大きな差がついていた.たった1品でここまで差がついてしまっていると単品購入でも、その差ははっきりわかるし、売れ筋商品を5,6品変えアバ価格差はかなりのものになる。
今コスモス薬品は、東京市場ではほとんど目立たないが、これが都市型ファーマシー店舗でだけで、100店舗、200店舗に増えて来れば、多くの女性がその価格差を知ることになり、それが口コミやSNSに反映し集客力が急増することも考えられる。

小型スーパーの八百幸2号店の開店が遅れるヤオコーに内在する理由

横須賀市のエイヴイを買収、連結決算では営業収益が4,350億円(2019年3月期)までボリュームアップしてきた株式会社ヤオコー。同期の営業利益率も4,11%と高い水準にある。同社がエイヴイを買収したときには「なぜ?」と疑問を呈した人が多かったが、こうして決算数値を見ると、ヤオコーが売上高1兆円構想を達成するためには、競合企業の買収は不可欠だ。2019年2月期で6、986億円とほぼ7,000億円に近づいているライフコーポレーションと比較すると、ヤオコーの置かれている位置は明らかだ。

ヤオコーが売上高を1兆円に近づけるために、もう一つ強化したいのが、売場面積300坪以下の都市型小型スーパ―の出店増だ。鳴り物入りで2017年11月にオープンした同業態の八百幸成城店だが、それ以降1年7か月が経っても2号店の出店がなく、出店計画を見ても、2020年3月末まで小型店の出店予定はない。

細部に注意を払い過ぎ、MDの絞り込みができないヤオコー

ところで八百幸成城店のあと、ヤオコーで小型店の出店が滞っている要因は、成城店の売上・利益実績が予算を下回っていることと、300坪ストアのMDがなかなか決まらないという事情がある。ヤオコーは売場面積600坪前後の店舗が多く、お客さまの豊かな食生活を実現するためのラインロビングには秀でている。逆に600坪を450坪に、さらに300坪にするための、絞り込みに関しては思い切りが悪く、「あれも残したい」「これは残す必要がある」と考えていくと、いつまで経っても300坪ストアのプロトタイプができない。

ヤオコーとは対照的に、気持ちいいくらいに思い切りよくMDを決めていくのが、ヤオコーと業務提携しているライフコーポレーションだ。同社は今年4月、コーナン商事が大阪市中心部に開発した店舗に76坪の超小型スーパーをテナント出店した。このMiniel西本町店は、超小型店舗のため、生鮮食品はカット野菜、カットフルーツなどの即食商品だけで、品揃えは弁当やサンドイッチ、総菜などや、飲料、スイーツ、加工食品、ワインをはじめとする酒類などが中心。担当バイヤーからすると、断腸の思いでカットした商品も多かったはずだ。
またMiniel西本町店の近くには、ライフ初となるオーガニック食品スーパーである「ビオラル靭店」もある。2016年6月にオープンした同店は、開店当初こそやや苦戦したが、2018年1月にリフレッシュオープンした後は、好調に推移している。その要因としては、ライフのMDの思い切った絞り込みがある。
ヤオコーとしては、ライフとの業務提携のなかで、商品や店舗運営のディティールを研究するだけではなく、思い切りのいい絞り込み手法についても学ぶべきではなかろうか。しかし、絞り込みはスキルではなく、意識の問題でもあり、これが一番難しい。

いまホットプレートクッキングはどうなっているのか

いまからおよそ30年ほど前だろうか。「家族する」という言葉が話題になったのをご存知だろうか。長年一緒に仕事をした畏友辻中俊樹氏が考えだした言葉だ。それ以前「家族」はあって当然のものだった。それが意識して「する」ものに、時代とともに変化したのだ。「家族する」という表現は、その間の機微を見事に言い表していた。

そして食事でいえば、当時大流行したのが、ホットプレートを使った焼肉であり、お好み焼きや焼きそば、冬場の鍋料理などだ。ホットプレートで焼肉をする際には、ダイニングルームとほかの部屋につながるドアを閉め、ニオイがほかの部屋に流れ込むのを防いだものだ。それでも1週間ぐらいは、外出から戻ると焼肉のニオイや、お好み焼きであればソースのニオイがこもっていて、閉口した人は多かったのではないか。ただ当時は、ニオイはきつくても、家族が集まって食事をする「集食」が価値観として上回っていたため、ホットプレートクッキングの頻度は高かった。

それが時代が進むとともに「ニオイ」が家庭から追放されるようになる。それはタバコのニオイが家庭の居間から消え、ベランダのホタル族がいなくなり、レンジフードの下からも追放されていったのと、軌を一つにしている。タバコはベランダで喫うと、ベランダ経由で隣に入っていくし、夏場窓を開けていると、レンジフードの煙が回り回って、子ども部屋に入っていったりする。こうしたかつては許されたことが、許されなくなったことは、ニオイに関しては非寛容な時代になってきたということだ。

雑貨売場の消臭剤では生活臭は消えない

それはドラッグストアやスーパーマーケットの消臭剤売場を見ても明らかだ。売場には消臭剤はいうまでもなく、最近流行のアルコール除菌消臭剤なども,所せましと並んでいる。消臭剤といえば、ずっと小林製薬とエステーがマーケットリーダーだったが、そこにP&Gの「ファブリーズ」と花王の「リセッシュ」が参入、市場は大きく広がった。小林製薬とエステーの両雄時代には、トイレ用や玄関用の芳香消臭剤が中心だったが、大手メーカーのエントリーによって、マーケットはリビングや寝室にまで広がった。
つまりP&Gの「ファブリーズ」のCMでいえば、新たに布用消臭剤というカテゴリーを創出、リビングのソファやカーテンはいうまでもなく、男性用スーツやスニーカー、ベッドのシーツにまで用途は拡大した。
ただわずか数百円の商品を、十数回スプレーするだけで、メーカーが主張するような消臭ができれば、経済的にもメリットは大きいが、冷静に考えればそれは不可能だ。もしそれができれば、魔法の液剤ということになる。

ココカラファイン吉祥寺南口店

 

 

 

 

 

 

「何も足さない」「何も引かない」次亜塩素酸「エヴァ水」
しかし、冒頭で触れたような焼肉屋お好み焼きなどの生活臭を消臭してくれる液剤がある。それは知名度が少しずつアップしている次亜塩素酸だ。同成分は気体では扱いが難しいため、液体化して次亜塩素酸水として使用するのが一般的。例えば私が販売に関係しているエヴァテック研究所の次亜塩素酸「エヴァ水」でいえば、超音波式加湿器に濃度50ppm=0,005%の「エヴァ水」を入れ、焼肉開始から2時間ほどエヴァ水を噴霧すれば、焼肉臭は消える。
次亜塩素酸臭の消臭メカニズムは、従来の芳香消臭剤とは全く違う。従来の消臭剤は、空気中の嫌なニオイをマスキングしたうえで、フレグランスでニオイを整えるのだ。これでは嫌なニオイを消臭しているわけではないので、悪臭をごまかしているだけに過ぎない。
それに対して、次亜塩素酸「エヴァ水」は、ミスト化した次亜塩素酸水が,嫌なニオイを取り囲んで分解し、最終的に水に戻す。つまりニオイそのものを99,9999%は消臭できるので、嫌なニオイを根本的に断つことができる。次亜塩素酸「エヴァ水」は、原水と次亜塩素酸ナトリウムを緩衝体を通して生成したもので、他の生成法でつくった次亜塩素酸水のように塩素も使っていないし、他の液剤を足したり、何かを引いたりしているわけではない。要するに次亜塩素酸「エヴァ水」は何も足さず、何も引かない非常にナチュラルな液剤だ。もちろん安心・安全性の高さには定評がある。
そういうことでいえば、家庭内の消臭もこれからはコストがかかることを認識しなければならない。従来型の置き型消臭剤やスプレータイプの消臭剤は、1日当たりにすれば20円あるいは30円しかかからなかった。その代わりに根本的な消臭はできなかった。それに対して、次亜塩素酸水による消臭は、嫌なニオイを根こそぎ取り去るため効果は絶大。ただカセットボンベ1本を使い切って完璧な消臭をすると600円前後かかる。つまり家庭内の空気を完全に消臭するためには、コストがかかる時代になってきたのだ。
ちなみにこの次亜塩素酸は、消臭効果だけではなく、除菌機能も高く、各種食中毒菌、ノロウイルスやインフルエンザウイルスの除菌にも効果を発揮する。

長崎の「蛇踊り」のようなダクトが天に伸びる「サミットストア鍋屋横丁店」

今年3月23日(土)に、東京都で83店舗目となる「サミットストア鍋屋横丁店」が、中野区にオープンした。同店は2018年2月に開店した江原町店、本天沼店{同年10月)、三田店(同年11月)に続く都心型小型店の4号店になる。

サミットストア鍋屋横丁店は、11階建ての集合住宅の1階,2階を使った店舗で、売場面積は2層で918m²(=約278坪)。1階は惣菜や寿司、ベーカリーなどの売場で、即食系商品の購入を目的に来店したお客さまは、そのまま「サミCafe」で食べて帰ったりする。

生鮮食品や日配、調味料、加工食品などは2階に品揃えされており、サラダやカットフルーツ、鮮魚はオープンキッチンで提供されている。時間帯にもよるが、お昼や夕方にはデリカや寿司などを扱う1階のほうが客数が多いのではないか。レジは1階の集中処理になっており、セミセルフレジの入力レジが6台、精算レジ14台が配されている。面白いのは、レジの一部では、レジ担当者が袋詰めまでするようになっていること。これは同店の来店客は高齢者も多く、袋詰めまでして欲しいというニーズが高かったからだ。

天まで伸びる排気ダクト

しかし、サミットストア鍋屋横丁店で驚くのは、その外観にある。同店では1階の駐輪場側に、惣菜などの排気ダクトが設置されている。注目されるのはその長さ。同店のダクトは、どんどん上へ伸びて屋上を超える高さから排気されている。それは装飾こそないが、日本でも各地の中華街などに伝わっている「蛇踊り」の龍のようだ。
最近、飲食店やスーパーマーケットが入る新築ビルや集合住宅は、計画段階から排気ダクトを組み込んで設計している。これは飲食店が複数入っているビルでは揚げ物、焼き物など火を使う料理のニオイが集まると悪臭となり、昔のように低層階から排気すると、近隣からのクレームが殺到してしまうからだ。
たとえ周囲には何もない屋上を超えた位置からニオイを排気しても、そのニオイは薄まるだけで、何らかの影響を残すことも考えられる。したがって今後は、単にダクトを流す伸ばすだけではなく、途中に消臭ゾーンを設けてクリアな空気を排気することが必要になるかもしれない。
ここへきて人口の都心回帰が進むとともに、飲食店だけではなく、コンビニやスーパーマーケットの都心への出店が増えている。そうなると新築物件はいいが、既存物件への出店では、スーパーでも総菜の売上比率が高くなっているため、総菜調理時のニオイの処理が、今後は大きな問題になってくるはずだ。

マツモトキヨシHDとココカラファインが資本・業務提携

現在のドラッグストアの隆盛をリードした一要因は、マツモトキヨシHDの成長だったことは間違いない。創業者の名前と店名を巧みにリンクさせた同社のテレビCMは、ドラッグストア業態の認知に大きく貢献した。日本の場合、マツモトキヨシ以前はドラッグストアではなく「薬局」だったのだ。

しかし、そのマツモトキヨシモNO.1チェーン包囲網には抗えず、最近はその成長力はかなり鈍化していた。ウエルシアHD,

マツモトキヨシ吉祥寺サンロード店

ツルハHDなど競合チェーンが、地方の有力チェーンをM&Aすることで売上を拡大し、あっという間に追い抜いていったこととは対照的だった。何よりもマツモトキヨシHDにはM&Aの情報が入らなくなり、気が付くと地方のドラッグがアンチ「マツキヨ」勢力になっていったのだ。

売上高1兆円超のドラッグチェ―ンが誕生する

そのマツモトキヨシHDが、まもなく「令和」となる2019年4月末に、それまでの不振を吹き飛ばすクリーンヒットを放った。同社は大手ドラッグチェーンの1社であるココカラファインとの資本・業務提携を発表したのだ。マツモトキヨシHDとココカラファインとの関係が、資本提携から経営統合にまで進めば、両社の合計売上高は、1兆円を超えそうだ。2018年度のドラッグストアの上位売上高(予想)は、マツキヨ&ココカラの9850億円を筆頭にウエルシアHD7791億円、ツルハHD7718億円、コスモス薬品6100億円、サンドラッグ5883億円と続く。

業態化の始まりが、1990年代と遅かったドラッグストア業態だが、大手各社が中小チェーンをM&Aすることで、大手チェーンへの集約が進んでいる。おそらく、あと10年ほどの間に、1兆円超のチェーン4~5社に集約されそうだ。

ココカラファインに問題ありかもしれない
ところで今回の両社の資本・業務提携は記者会見での談話によれば、当初は商品仕入れやPBの共同開発の共同化など業務提携についての話し合いから始まったが、やがて資本提携の可能性もあるのではないかということで、マツモトキヨシHDサイドから資本提携の申し出があったとのこと。これはこれまでセガミメディクスとセイジョーの関係を軸に近畿、中部、北海道、中国などのドラッグチェーンを取り込んで拡大してきたココカラファインの財務が必ずしも盤石ではなかったということかもしれない。ココカラファインのなかでは、旧セイジョーの利益率は高いが、その他のチェーンはそれほどでもない。

ちなみにマツモトキヨシHDとココカラファインの2019年3月末現在の店舗数は、3008店舗にのぼる。そのうち調剤薬局は581店舗で残りの2427店舗がドラッグストアとファーマシーである。両社の今後の課題は、2427店舗にのぼるドラッグストア業態とファーマシー業態が、さまざまな出自を持っているため、業態として不揃いなこと。これがオペレーションの標準化を阻害し、利益率アップの妨げになっている。そのような課題を克服するためには、強力なリーダーが必要なことはいうまでもない。

ココカラファイン吉祥寺南口店

1,000万人超が続くインフルエンザ推定患者数

毎年、秋口から年明けにかけて大流行が続くインフルエンザ。薬局サーベイランスによると、2018年36週から2019年第6週までのインフルエンザ推定患者数は、約1、045万人と1,000万人を上回った。2017/18シーズンは、年間では約1、458万人だったが2018/19シーズンも、このままいけばほぼ前年並みぐらいまではいきそうだ。年間ではほぼ10人に1人がインフルエンザにかかっていることになる。

インフルエンザは予防接種や罹患すると薬代など治療費もかかるが、最近は5日間は会社に行けなかったり、受験生は入学試験を受けられなかったりする。こうした精神的打撃の方が大きかったりする。15の春を迎えた受験生の人生が暗転することもある。

2018年10月1日現在の人口統計をもとにした累積罹患率は8,25%。年代別罹患率は、5~9歳が27,56%、10~14歳20,31%、0~4歳19,28%、15~19歳10,86%、30~39歳8,65%、20~29歳8,18%、40~49歳7,66%、50~59歳6,23%になっており、40歳以上になると全人口平均罹患率を下回るようになる。これを見ると抗体がまだできていない14歳までのインフルエンザ罹患率が高くなっている。

除菌シートと除菌スプレーでインフルエンザ予防

このように毎年猛威を振るっているインフルエンザだが、ちょっとした工夫で大きな効果を上げた事例がある。その舞台になったのが小田原の市立酒匂中学校だ。同校では2017/18年シーズンは約450人の生徒のうち133人がインフルエンザにかかったが、2018/19年シーズンは19人まで激減した。比率にすると約30%が約4%までダウンしたことになる。
同校では放課後に「除菌係」がアルコール除菌シートで、多くの人が触れる机や椅子、教室のドアノブなどを拭きインフルエンザウイルスに感染することを予防している。インフルエンザウイルスは、飛沫感染と接触感染の二つが、2大感染といわれている。咳やくしゃみで飛んだウイルスでうつる飛沫感染は、マスクで防ぐのが最も効果的。ただ飛散したウイルスが机や椅子に付き、それに触れることでインフルエンザにかかることも多い。つまり除菌シートで机やドアノブを拭くことは、非常に理にかなったインフルエンザ対策といえる。そのうち「いきものがかり」ならぬ「じょきんがかり」がデビューするかもしれない。

しかも酒匂中学校では、除菌シートで拭いた後、教室内を除菌スプレーで減菌している。10~14歳のインフルエンザ罹患率は20%を超えているし、5~9歳も27%超と高い。つまり除菌シートと除菌スプレーでインフルエンザウイルスを除去すれば、小学生、中学生の年代では、かなりの効果期待できる。そして、もし小中学生のインフルエンザ罹患率が減れば、秋冬の開業医の混雑が緩和され、もう少し丁寧に診てもらえるようになるかもしれない。

クラフト日本酒

今でも国酒ではあるが、日本酒の醸造量は減少を続けている。日本酒造組合中央会によると、日本酒の国内出荷量は、2008年―2016年で18,1%ダウンの54万KLとなっている。また日本酒メーカーの総売上高は、同じ9年間に4,3%ダウンの4416億円だった。より長期的に見ると日本酒の国内出荷量は、1998年の113万3000KLが2017年の53万3000KLへと53%もダウンしている。つまりこの20年で半分以下になってしまったのだ。

この要因としては、日本酒のヘビーユーザーのよりいっそうの高齢化や施設への入居、死亡などが影響している。具体的にいえば、30年前後前に、当時のヘビーユーザーを対象に開発したマイルドパック日本酒の販売ボリュームがダウンしたのだ。つまりマイルドパックの後継ユーザーを育てられなかったことが、日本酒の市場ボリュームの縮小になったのだ。

そういう意味でいうと、日本酒がどこかで下げ止まりになり、年間生産量50万KLから、反転して微増状態になるためには、現在40~60代のすでに熟年に達している層を、ユーザー開拓するしかない。その場合、注意しなければならないのは、いま主力商品となっている各社のマイルドパックでは、新規のユーザ―開発はできないということである。

手づくりのクラフト日本酒が市場を開拓する

では日本酒の次の時代を切り開くのは、どのような商品だろうか。それはビールでよくいわれるようになった「クラフトビール」と同様、多様で個性的な日本酒=クラフト日本酒ではなかろうか。そもそも日本酒は、蔵元の旦那衆が、杜氏と蔵人を季節労働者として雇用し、醸造したクラフトマンシップに則ったお酒だった。
それが大きく変わったのは前出のマイルドパックからだ。マイルドパックブランドでは、それまでとはケタ違いの原酒が必要になり、大手日本酒メーカーは急速に装置産業化していった。あるいは地方の蔵の樽買いを増やしていった。その結果、現在灘や伏見の大手メーカーの工場周りには、ステンレスタンクが林立し、味気ない風景になっている。
日本酒メーカーの現在の苦境を脱するのは、それほど簡単なことではない。一朝一夕に行かないことも間違いない。地方の蔵元はサッカーの中田英寿をプロデュ―サーにして「クラフト酒フェア」のような取り組みを始めている。地方の蔵では、東京農業大学醸造学科を卒業した蔵元が杜氏を兼ね、新しい日本酒の「物語」を紡ぎ始めている。
灘・伏見の大手日本酒メーカーも、現在の苦境を乗り切るためには、マイルドパックの落ち込みを、それに代わるビッグブランドでカバーするといったイージーな道を取るのではなく、柱となる「クラフト日本酒」をいくつか開発し、それで日本酒ファンをしっかり育成するような骨太い方向性を取りたい。

三鷹の日本酒専門店、いかり屋の店頭

チキン!チキン!チキン!

岩手県大船渡市のアマタケが開発した「サラダチキン」の勢いが止まらない。いまや同社の商品はもちろん日本ハム、伊藤ハム、丸大食品、プリマハムなどの畜肉メーカーや流通のPBから類似商品が発売され品目数が増えている。

さらに最近の特徴としては、国内産だけではなくタイ、中国、ブラジルなどからの輸入商品が多く手なっており、価格を優先する消費者は輸入のサラダチキンを選ぶ人も多い。外國産については女性より男性、高齢層より若年層のほうが購入意向が高いようだ。

サラダチキンの人気がこれほど続いているのは、鶏むね肉がベースになっているために、ささみほどパサパサしておらず、しっとりしているうえにタンパク質が豊富で、食べるものを食べながらダイエットには最適の食品だ。

油で揚げているために、こってりしている唐揚げや竜田揚げが、スーパーの惣菜の看板商品になっている一方で、サラダチキンが大きなスペースを確保するようになっており、牛肉、豚肉の影に隠れてきた鶏肉が、侮れない商品になってきた。

劇的に変わったKFCの客層

 

もう一つ鶏肉に関連して最近びっくりしたことがある。それはケンタッキー・フライド・チキン(KFC)の来店客の動向だ。KFCといえば客数が数%ながら長年ダウン、長期低落傾向になっていた。それを打破するために打ち出されたのが、1コイン500円のお昼のランチ。チキン1ピースが250円もするKFCでは、500円でランチを組み立てるのは大変だが、インパクトは大きい。昨年末に試験的に実施された、このプロモーションは最近では月1度実施され大きな効果を上げている。

しかし。驚いたのは1コインランチによる客数増だけではない。今年になって500円ランチを実施していたときと、通常のランチの時の2回、KFCにランチに入ったのだが、ふと周りを見渡すとお客は女性ばかり。500円の時には、私以外はすべて女性であり、通常のランチのときも10人のうち8人までは女性だった。年齢層は10代の女子高校生から50代の女性までいた。これだけ女性で占められると壮観だ。

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下品の極み―安倍晋三と白鵬

2019年の大相撲大阪場所11日目に、横綱白鵬と貴景勝が対戦した。結果は白鵬が勝利,大関とりの貴景勝は足踏みとなった。取り組み内容は、白鵬がしばらく封印していた、立ち合いのかち上げとその後左右の張り手を連発、激しい相撲で貴景勝を下した。

メディアもこの取り組みを、白鵬の気迫あふれる一番と絶賛、つい2年ほど前には横綱らしからぬ相撲と批判していた、かち上げや張り手を一転褒めあげていた。確かにこの一番は、横綱白鵬でなければ、気力満々の相撲ということになるかもしれない。

しかし、大阪場所11日目の白鵬―貴景勝戦が横綱相撲かというと、そうは思えない。これまで多くの横綱が、力をつけた若手と対戦して力の衰えを感じ、引退していった。そういう意味では、今回の白鵬―貴景勝戦は、白鵬いまだ健在なりを示したともいえる。ただ取り組みそのものは、かなり乱暴なものであり、横綱らしからぬ反則スレスレの技でもぎ取った白星といえなくもない。横綱の品位ということでいえば、白鵬は相変わらず下品なままといえる。

角界の第一人者白鵬が、年齢的な衰えを、なりふり構わぬ取り口でカバーしているのに対して、日本の政治の世界のトップである安倍晋三首相も、相変わらず「下品の極み」ともいうべき対応が続いている。

馬鹿馬鹿しくてあまり見る気もしないが、国会中継を見てのいると、野党議員の質問にまともに答えず、論点をずらして答弁する得意そうな安倍首相の顔を見ていると,暗澹たる気分になる。それもこれも、自民党プラス公明党で圧倒的多数を占めているからだが、そのような政治家をトップに押し上げてしまう、日本の体制の不備を感じざるを得ない。

最近の安倍晋三首相の顔を見ていると、日本の民主主義体制のありよう以前に、人間とはここまで下品になれるものかと感心してしまう。

発想を転換すると「感染症予防」や「空気清浄機」はこう変わる

今年3月17日(日)の朝日新聞朝刊を見ていたら、久しぶりに元セブンーイレブンの鈴木敏文氏のインタビューが大きく掲載されていた。中身は「発想の転換がセブンーイレブンを成功させた」ということ。これまでずっといわれ続けたことだが、発想の転換が大事という点は十分納得できる。筆者の場合は、20代前半に初めてコンビニを利用したが、「これはいける」と思えなかったことを、今でも覚えている。出店が始まったばかりの頃のセブンーイレブンは、少し大きな「よろづ屋」という感じで、弁当もなければサンドイッチも並んでいなかった。何よりも煮詰まったドリップコーヒーを買ったときの「味わい」は今でも忘れられない。

それでも少しずつ手直ししながら、現在のフォーマットにすることによってコンビニはSMに次ぐボリュームの業態になったのだ。そこには「弁当なんて売れない」「おにぎりは家でお母さんがつくるもの」という既存概念を打ちこわし、新しいマーケットを作っていったコンビニ(セブンーイレブ)の苦闘があった。

予防・治療の先入感から抜け出せないインフルエンザ対策

ビジネスの世界では「逆転の発想」によるイノベーションを実現した企業のみが生き残っている。それは流通業であれ、製造業であれ同じことだ。ある時期、世界をリードしていた日本の家電メーカーの低落は、イノベーションがなかったからである。

まして生命や健康に関わる医療の世界では、扱うものがものだけに、どうしても保守的になってしまいがち。例えば秋から年明け2月ごろにかけて、最近大流行することが多いインフルエンザでは、予防注射で抗体をつくり、インフルエンザにかかりにくくし、罹患してしまえば病院へ行って「タミフル」や「ゾフルーザ」を処方してもらうのが一般的だ。逆にいえば、インフルエンザでは、ほとんどの人がこうした対処法しかないと固定的に考えている。

ところがインフルエンザでも、発想を転換すれば新しい対処法が見えてくる。つまり理論的には、空気中のウイルスを除菌(殺菌)してしまえば、インフルエンザにはかからない。とはいえ、日本中の家屋はもちろん、大気中からインフルエンザウイルスを除菌することは不可能だ。せいぜい家族が集まるリビングを除菌したり、人が集まる病院や学校、役所、職場などを効率的に除菌するしかない。しかし、インフルエンザウイルスの保菌者が集まり、院内感染の心配のある病院などを除菌するだけで、インフルエンザ罹患率はかなり下がる可能性がある。

また家族間で、インフルエンザがどのように広がるかを見ると、家庭内の除菌の重要性が見えてくる。長年家族のカルテからインフルエンザの感染経路を観察している川崎市の廣津医院・廣津伸夫院長によると、家庭での最大の感染源は0~6歳の乳幼児であることがわかってきた。逆にいえば乳幼児の生活エリアである、リビングや子ども部屋を除菌すれば、乳幼児の罹患が減少し、家族にうつすことも減る。乳幼児でいえば、自宅のほか保育園、幼稚園なども除菌すれば、インフルエンザ罹患率はさらにダウンするはずだ。

すでにこうした空間除菌消臭機は、パナソニックから「ジアイーノ」、株式会社エヴァテック研究所から「エヴァ水」とそれに対応した特製加湿器が発売されている。残念ながらパナソニックの「ジアイーノ」は次亜塩素酸をうたっているが、塩タブレットと水道水から生成できるのは、次亜塩素酸ナトリウムであり、オペレーションコストは安価だが、空間除菌脱臭機としての機能は低い。

それに対して筆者も販売に関わっている「エヴァ水」は、正真正銘の次亜塩素酸であり、扱いやすくするために、リキッド状にした液剤である。「エヴァ水」の購入にはコストがかかるが、ドラッグストアなどで販売している競合品と比べると価格は5分の1程度である。「エヴァ水」は現状ではpHの安定性からいっても、もっとも使い勝手が高い。

空気そのものを洗浄する空間除菌消臭機

空間除菌消臭機を使用すれば、空気洗浄の手法も大きく変わる。これまでの家庭用空気洗浄機は、コンパクトな機体の中に何枚かのフィルターを組み合わせて、それで空気中のホコリやゴミ、雑菌を取り除いていた。したがってその精度は、それほど高くはなかった。シャープの大型空気清浄機は、価格が10万円以上する。
それに対して「エヴァ水」を使った空気除菌消臭機では、ホコリはもちろんのこと、より微細なノロウイルスや食中毒菌、インフルエンザウイルス、スギやヒノキの花粉などをミスト状にした「エヴァ水」が取り囲んで分解し、最後は水に戻る。タバコのニオイやきついフレグランス、介護される家族がいる家庭のニオイも同じメカニズムで分解、空間から悪臭がなくなる。ここへきて増えている在宅介護の悩みは、薬剤と被介護者から発したイヤなニオイがこもってしまうこと。最近増えている大腸ガンの治療で人工肛門になったりすると、そのニオイが除去できるだけで、介護に取り組む気持ちが楽になる。「エヴァ水」を空間除菌消臭機で散布して消臭すると、ほかの香りでマスキングするわけではないので、スッキリした空気になる。つまり「エヴァ水」の消臭は、UCCのブラック缶コーヒーではないが、「何も足さない、何も引かない」消臭なのだ。