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マツモトキヨシHDとココカラファインが資本・業務提携

現在のドラッグストアの隆盛をリードした一要因は、マツモトキヨシHDの成長だったことは間違いない。創業者の名前と店名を巧みにリンクさせた同社のテレビCMは、ドラッグストア業態の認知に大きく貢献した。日本の場合、マツモトキヨシ以前はドラッグストアではなく「薬局」だったのだ。

しかし、そのマツモトキヨシモNO.1チェーン包囲網には抗えず、最近はその成長力はかなり鈍化していた。ウエルシアHD,

マツモトキヨシ吉祥寺サンロード店

ツルハHDなど競合チェーンが、地方の有力チェーンをM&Aすることで売上を拡大し、あっという間に追い抜いていったこととは対照的だった。何よりもマツモトキヨシHDにはM&Aの情報が入らなくなり、気が付くと地方のドラッグがアンチ「マツキヨ」勢力になっていったのだ。

売上高1兆円超のドラッグチェ―ンが誕生する

そのマツモトキヨシHDが、まもなく「令和」となる2019年4月末に、それまでの不振を吹き飛ばすクリーンヒットを放った。同社は大手ドラッグチェーンの1社であるココカラファインとの資本・業務提携を発表したのだ。マツモトキヨシHDとココカラファインとの関係が、資本提携から経営統合にまで進めば、両社の合計売上高は、1兆円を超えそうだ。2018年度のドラッグストアの上位売上高(予想)は、マツキヨ&ココカラの9850億円を筆頭にウエルシアHD7791億円、ツルハHD7718億円、コスモス薬品6100億円、サンドラッグ5883億円と続く。

業態化の始まりが、1990年代と遅かったドラッグストア業態だが、大手各社が中小チェーンをM&Aすることで、大手チェーンへの集約が進んでいる。おそらく、あと10年ほどの間に、1兆円超のチェーン4~5社に集約されそうだ。

ココカラファインに問題ありかもしれない
ところで今回の両社の資本・業務提携は記者会見での談話によれば、当初は商品仕入れやPBの共同開発の共同化など業務提携についての話し合いから始まったが、やがて資本提携の可能性もあるのではないかということで、マツモトキヨシHDサイドから資本提携の申し出があったとのこと。これはこれまでセガミメディクスとセイジョーの関係を軸に近畿、中部、北海道、中国などのドラッグチェーンを取り込んで拡大してきたココカラファインの財務が必ずしも盤石ではなかったということかもしれない。ココカラファインのなかでは、旧セイジョーの利益率は高いが、その他のチェーンはそれほどでもない。

ちなみにマツモトキヨシHDとココカラファインの2019年3月末現在の店舗数は、3008店舗にのぼる。そのうち調剤薬局は581店舗で残りの2427店舗がドラッグストアとファーマシーである。両社の今後の課題は、2427店舗にのぼるドラッグストア業態とファーマシー業態が、さまざまな出自を持っているため、業態として不揃いなこと。これがオペレーションの標準化を阻害し、利益率アップの妨げになっている。そのような課題を克服するためには、強力なリーダーが必要なことはいうまでもない。

ココカラファイン吉祥寺南口店