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1,000万人超が続くインフルエンザ推定患者数

毎年、秋口から年明けにかけて大流行が続くインフルエンザ。薬局サーベイランスによると、2018年36週から2019年第6週までのインフルエンザ推定患者数は、約1、045万人と1,000万人を上回った。2017/18シーズンは、年間では約1、458万人だったが2018/19シーズンも、このままいけばほぼ前年並みぐらいまではいきそうだ。年間ではほぼ10人に1人がインフルエンザにかかっていることになる。

インフルエンザは予防接種や罹患すると薬代など治療費もかかるが、最近は5日間は会社に行けなかったり、受験生は入学試験を受けられなかったりする。こうした精神的打撃の方が大きかったりする。15の春を迎えた受験生の人生が暗転することもある。

2018年10月1日現在の人口統計をもとにした累積罹患率は8,25%。年代別罹患率は、5~9歳が27,56%、10~14歳20,31%、0~4歳19,28%、15~19歳10,86%、30~39歳8,65%、20~29歳8,18%、40~49歳7,66%、50~59歳6,23%になっており、40歳以上になると全人口平均罹患率を下回るようになる。これを見ると抗体がまだできていない14歳までのインフルエンザ罹患率が高くなっている。

除菌シートと除菌スプレーでインフルエンザ予防

このように毎年猛威を振るっているインフルエンザだが、ちょっとした工夫で大きな効果を上げた事例がある。その舞台になったのが小田原の市立酒匂中学校だ。同校では2017/18年シーズンは約450人の生徒のうち133人がインフルエンザにかかったが、2018/19年シーズンは19人まで激減した。比率にすると約30%が約4%までダウンしたことになる。
同校では放課後に「除菌係」がアルコール除菌シートで、多くの人が触れる机や椅子、教室のドアノブなどを拭きインフルエンザウイルスに感染することを予防している。インフルエンザウイルスは、飛沫感染と接触感染の二つが、2大感染といわれている。咳やくしゃみで飛んだウイルスでうつる飛沫感染は、マスクで防ぐのが最も効果的。ただ飛散したウイルスが机や椅子に付き、それに触れることでインフルエンザにかかることも多い。つまり除菌シートで机やドアノブを拭くことは、非常に理にかなったインフルエンザ対策といえる。そのうち「いきものがかり」ならぬ「じょきんがかり」がデビューするかもしれない。

しかも酒匂中学校では、除菌シートで拭いた後、教室内を除菌スプレーで減菌している。10~14歳のインフルエンザ罹患率は20%を超えているし、5~9歳も27%超と高い。つまり除菌シートと除菌スプレーでインフルエンザウイルスを除去すれば、小学生、中学生の年代では、かなりの効果期待できる。そして、もし小中学生のインフルエンザ罹患率が減れば、秋冬の開業医の混雑が緩和され、もう少し丁寧に診てもらえるようになるかもしれない。